第19章 監視を呼び出す

新谷杏羽の声はやや甲高く、その場にいた者の半分ほどがいっせいに視線を向けた。

当の新谷杏羽は見るも無惨なありさまだった。立花家と新谷家には取引もある。ならば立花時安が自分に筋を通してくれるはず――そう思ったのだろう。彼女は辻本雨妃を指さし、勢い込んでまくし立てた。

「立花社長! 辻本雨妃なんて、立花グループのただの社員でしょう! 今日は立花おばあさまの賀寿のお席なんですよ。それなのに、お客様にお酒をぶちまけるなんて。きちんと厳しく処分してください!」

脇にいた吉野昭子も、立花時安が話を裁きに来たのだと思い込んだらしい。すかさず口を挟む。

「そうですとも。私たち、ただご挨拶に来ただけな...

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