第51章 透は少し変わったようだ

依田玲のあまりに拙い言い逃れを聞いて、辻本雨妃は思わずくすっと笑ってしまった。そこでようやく、その場に彼女がいることに夫婦は気づく。

「おじさま、おばさま」

淡々とした声だった。だが、そのひと言だけで依田玲はぴたりと口をつぐむ。

「猶予は三日です」

夫婦そろって、さっと顔色を失った。

「三日以内に、会社の名義変更手続きと別荘の名義変更手続きを、全部そろえてください」

辻本雨妃は唇の端を冷ややかに吊り上げる。

「三日後になっても終わっていなければ、その時は警察でお会いしましょう」

辻本明良の顔つきが、完全に沈んだ。

彼は依田玲をきつく睨みつけ、低く怒鳴る。

「まだ恥を晒し足...

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