第59章 どんな私が好き?

翌日、安田美香が目を覚ますと、まぶたに何かが貼り付けられているのを感じた。

手を上げて拭おうとした瞬間、男の手に手首を掴まれた。

「目が覚めたか?」

「うん」

藤原時はアイマスクを剥がしながら言った。「泣きすぎて目が腫れていたから、昨夜アイマスクを貼っておいたんだ」

安田美香は不満げに言った。「全部あなたのせいでしょ!」

藤原時は笑いながら言った。「もう少し横になっていなさい。昼食を作ってくる。午後はヘアメイクに連れて行って、夜は誕生パーティーだ」

彼女は口を尖らせた。「行っても場違いよ」

藤原時は彼女の髪を撫でながら言った。「安田コーチなら資格は十分だ」

安田美香はようや...

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