第145章

江原翼はふっと笑った。

『――つまり、細工したってことだろ? 鑑定センターの人間を買収して、結果を改ざんした……』

『いい加減にしろ!』

村坂博が遮る。

『江原翼、根拠もなく人を陥れるな!』

『根拠もなく?』

江原翼は冷たく嗤った。

『じゃあ、もう一度やるか? 別の機関で。俺が張りついて見届ける……』

言い終える前に、会議室の扉が乱暴に押し開けられた。

警備員の制服を着た男が二人、白衣姿の中年男を挟み込むようにして連れて入ってくる。

中年男は室内の顔ぶれを見た瞬間、血の気が引いた。

『水宮さん、確保しました』

警備員の一人が言った。

水宮雪音は中年男を見据え、目を細...

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