第22章

『江原様、病院からお電話です』

江原翼は片手を悠人の頭に乗せたまま、悠人がどれだけ飛びかかってこようと近づけさせなかった。

双方が膠着したところで、影山がスマホを差し出す。表情は硬い。

江原翼は足を止めることもなく影山に視線だけ投げ、子どもたちを見ていろと合図した。自分はスマホを手に、少し離れた場所へ移動する。

次の瞬間――江原翼の顔色が変わった。足取りが一気に速くなり、そのまま風を切るように去っていく。

影山は、お祖母さんの容体が今どういう段階か分かっていた。

江原翼が抜けた以上、場を回すのは自分だ。

地恒との協議書はすでに締結済みで、今日の会議は細部の確認に過ぎない。江原翼...

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