第24章

七海と村坂博を信じているからこそ、水宮雪音は深く疑わなかった。

『それで、今からどこへ行くの?』と、雪音は続けて問いかける。

『……友だちに会う』七海は苦しまぎれに言い訳をひねり出した。

それを聞いても、雪音はそれ以上追及しない。ただ一言、『気をつけてね』と言い捨てると、踵を返して階段を上がっていった。

七海も、もう躊躇っていられない。慌ててその場を離れる。

一歩でも遅れれば、ほころびが出る。そんな予感が背中に張りついていた。

雪音は二階に上がってからも、休む間もなかった。江原翼の祖母の容体は、彼女の見立てよりずっと深刻だ。

心臓に問題があるだけじゃない。高齢者の身体には、慢性...

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