第70章

江原の爺さんに調べる気があるかどうかなんて関係ない。これは、洒落にならないほど危険だ。

オンリーは顔を強張らせたまま、村坂博に電話をかける。

『……もしもし』

『おや。珍しいな、俺に電話なんて』

村坂博が軽く笑い、からかうように言った。

『ふざけてる時間ない!』

オンリーが即座に遮る。

『悠人の髪が、江原の爺さんの病室に落ちてた。……あいつ、調べると思う?』

その一言で、村坂博の空気が変わった。水宮雪音がこの手のことを何より嫌うのは知っている。事情を聞いている余裕もない。

『分かった』

それだけ言って、通話は切れた。すぐに部下へ指示を飛ばしたのだろう。

オンリーは切れた...

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