第75章

水宮雪音はその光景を目にした瞬間、胸の奥がちくりとした。

小さな二人が江原翼のまわりにまとわりついているのを見ているうちに、箸を握る指に力が入る。心臓のあたりが詰まったみたいで、喉を通らない。

『雪音、口に合わんのか?』

江原の祖父が、箸の進まない彼女を見て声をかけた。

好みに合わせて用意させたはずなのに。

江原翼もちらりと視線を上げる。

『まずい?』

水宮雪音は首を振った。声は淡々としている。

『いいえ』

そう言って一口だけかき込む。けれど視線は、勝手にあの二人を追ってしまう。

江原翼はそれに気づき、内心で首を傾げた。

――子どものことを思い出したのか?

その考えが...

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