第103章 帰路

大貴は一瞬きょとんとした。続いて顔を真っ赤にし、考える間もなく大声で拒絶する。

「俺は行かない!」

「どうして?」菅田美波がわずかに眉を寄せた。

大貴は車椅子の肘掛けをぎゅっと握りしめ、指の関節が白くなる。歯を食いしばり、首を突っぱねるように吼えた。

「俺がここに残れば、ナイト・オウルの場も見られるし、新入りの訓練だってできる! 俺があんたとW市に戻って、何になるんだよ! 歩けもしない役立たずの足手まといにでもなれってのか?!」

自尊心が強い。こんな半端な身体でボスのそばに付き従い、重荷になるなど――絶対に許せなかった。

菅田美波は、その瞳の奥に居座る頑固な意地を見て、胸の内で小...

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