第109章 うそ、彼女はこんなに綺麗だ

高木凛は歯を食いしばり、喉元までせり上がった汚い言葉を、無理やり飲み込んだ。

青ざめたり赤くなったりと忙しい顔色の末、菅田美波の腕っぷしと、底の知れない後ろ盾を思い出したのだろう。これ以上は調子に乗れなかった。

彼女はみっともなくスマホの音楽を止め、声を潜めたままルームメイトに噛みつく。

「全員、静かにして! 手ぇ付いてないの!?」

寮の部屋は再び静寂に戻る。菅田美波は鼻で笑い、もう一度ベッドに身を投げた。

夕暮れ。西日がキャンパスを薄橙に染める。

菅田美波は起き上がると学生証を手に、帝都大学第一食堂へ向かった。

ちょうど夕食時。食堂はざわめきと湯気に満ち、肩が触れ合うほど...

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