第13章 もっと稼ぐ方法

動きは軽く、ゆっくり。極限まで洗練された優雅さと、息を呑むほどの落ち着き。なのにそれが、菅田美幸と菅田雨子の心臓をぎゅっと握り潰した。

「……騒ぎは終わった?」

菅田美波の視線が二人をなぞる。声は低く、ぞっとするほど冷たい。

「この服は、母がくれたもの。金なら――あんたたちみたいな連中のを盗むほど落ちぶれてない」

言葉を一つ吐くたび、彼女は一歩ずつ距離を詰める。やがて菅田美幸の目の前まで来た。間は、半メートルもない。

太った体つきは変わらないのに、放つ気配だけが異常だった。息が詰まる。

その眼は、毒を含ませた刃みたいにまっすぐ菅田美幸の胸を抉る。

「忠告しとく。これ以上、私の線...

ログインして続きを読む