第47章 家族の宴の前夜

帝国ホテル――J市でも指折りの、最高峰の五つ星レストラン。

菅田美波は眉をわずかに持ち上げ、拒むこともなく言った。

「いいよ」

あっさり了承したのを見て、菅田英樹は目に見えて肩の力を抜いた。顔の笑みも、さっきよりずっと自然だ。

何か思い出したように、彼は付け足す。

「そうだ。美波、お前、加藤浩史くんと仲がいいだろ。呼びたかったら一緒に呼んでいいぞ。人数が多いほうが賑やかだしな」

その言葉に、菅田美波はわずかに視線だけを向けた。

――このところの出来事で、名ばかりの父親も、ようやく空気を読むことを覚えたらしい。

彼女は部屋のドアを閉め、スマホを取り出して加藤浩史に短く送る。

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