第57章 後始末

目の前の、冷えた淡さをまとった少女を見つめながら――彼はふと、彼女の向こう側に「かつて自分たちを率いて血路を切り開いた王」の影を見た気がした。

「お前……本当にボスの友人なのか?」

ナイト・オウルの声は掠れていた。自分でも気づかない程度の畏れが、語尾に滲む。

菅田美波は答えない。視線だけをビルの奥へ投げ、低く言った。

「ドクロに会わせて。リング戦の件は、私が片づける」

ナイト・オウルの表情が強張る。やがて、奥歯を噛みしめるようにして一歩退き、道を空けた。

「……こっちだ」

信じるしかない。

風雨に揺らぐ今、夜凰が残したこの「友人」こそ、暗夜に残された最後の細い糸なのかもしれな...

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