第74章 芝居は終わったのか

その手下は合点がいったように頷くと、湯気の立つ紅茶を盆ごと持って進み出た。そして菅田承吾に近づいた、その刹那――手首が、わざとらしく跳ねた。

カラン——

カップが倒れ、熱い紅茶がそのまま菅田承吾のスーツの上着へぶちまけられる。

リンクスが止めようと身を乗り出した時には、もう遅かった。

だが菅田承吾は、眉ひとつ動かさない。

ほんのわずかに身を傾け、流れの大半をさらりと躱す。とはいえ、袖口は避けきれず、じわりと大きく濡れ染みが広がった。

菅田承吾が口を開くより早く、羽鳥俊輔が爆ぜた。

腰の拳銃を引き抜き、重い金属のグリップで手下の頭を容赦なく叩きつける。

「このクズが! 菅田さん...

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