第76章 続けて調べる

リンクスが狼狽しているのに対し、菅田承吾だけは異様なほど落ち着いていた。

深い瞳に驚きの色は一片もない。車窓の向こう、天を焦がす火柱を、ただ静かに鑑賞している。

少しして、彼は首を巡らせた。視線が隣の菅田美波へ落ちる。

少女はわずかに首を傾け、外の炎を眺めていた。清冽な横顔が火光に照らされ、息を呑むほどの美しさを帯びる。

菅田承吾の眼差しが、ふっと陰る。

次の瞬間、男は手を伸ばし、車窓側の彼女の耳に温かな掌をそっと被せた。残響のように残る轟音を遮るために。

「怖がるな」

狭い車内に、低く艶のある声が落ちる。妙に甘く、甘やかすようで――どこか不気味なほどの優しさ。

「ただの花火...

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