第7章

 あの死の間際の記憶から引きはがされ、私は宙に浮いたまま、暖炉の前で頬を寄せ合う男女を見下ろしていた。

 私がいわゆる「罪を恐れて逃げた」形で忽然と消えてから、丸二週間が経つ。

 私が罪を恐れて姿を隠したと断じたドリアンは、清掃係に命じ、屋敷の中に残る私の痕跡を片っ端から焼き払わせた。

 私の主寝室はカミラに奪われた。街中で捜索させていた荒くれ者たちも、全員引き揚げさせた。

 ドリアンはウイスキーのグラスをどん、と乱暴に置き、配下に告げた。

「今後この屋敷でサーシャの名を口にするな。あの女は死んだ、そう思え」

 カミラのいう「傷」を慰め、彼女を正式な妻にするという約束を果たすため...

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