第8章

 カミラが「頭隠して尻隠さず」を地で行くようにへたり込んだ姿を見た瞬間、リオーダンの瞳に、アイルランドの老いたゴッドファーザーめいた血の冷たさがよぎった。

「この嘘つき女を引きずってこい!」

 低く唸って手を振る。背後の武装した手下が二人、即座に前へ出た。死んだ犬でも運ぶみたいに、顔面蒼白で震えが止まらないカミラをがっちりと両脇から吊り上げる。

 夜風が、刃物みたいに肌を撫でた。

 一行は迷いなく屋敷を横切り、裏手の黒松林へとまっすぐ踏み込んだ。

 手下たちが握る強烈なライトに照らされ、掘り返された土が浮かび上がる。豪雨のあとでは痕跡も消えかけていたが――

 アントニオの正確すぎ...

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