第160章

高橋玲はふん、と鼻を鳴らし、棘のある口調で言い放つ。

「鼻筋が高いところは、私似で間違いないわね」

藤原時夜の顔色がみるみる曇っていくのを見て、白崎吹雪は慌てて話題を変えた。

「高橋さん、赤ちゃんの心音を聞いてみましょうか。まだ少し微弱ですが、エコーなら拡声できますよ」

そう言うと、白崎吹雪はスピーカーのスイッチを入れた。

ドクン! ドクン! ドクン!

彼女の操作に合わせて、モニターから力強く安定した鼓動が響き渡る。

その音を耳にした瞬間、藤原時夜は身の脇に下ろしていた拳を、無意識のうちに強く握りしめた。空虚だった心の器が、唐突に満たされていくような感覚。

これは……俺と高橋...

ログインして続きを読む