第185章

客室乗務員は彼女のそばに膝をつき、誠意を込めた口調で説明した。

「お客様、当社のブランケットは厳重な洗浄と消毒を経ておりまして、衛生面には絶対の自信がございます。もしかしますと、何か召し上がったものや、他に触れられたものが原因という可能性は……」

「搭乗前は何も口にしていません。さっきオレンジジュースを飲んで、そちらの毛布を掛けただけですけれど」

池島叶月の声は弱々しいが、その言葉は非難の色に満ちていた。

客室乗務員は愛想笑いを崩さず、必死に心を落ち着かせながらテーブルの上のジュースを指差した。

「オレンジジュースを少しだけ召し上がったようですが、オレンジのアレルギーという可能性は...

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