第207章

彼が距離を詰めてくるにつれ、高橋玲はバネ仕掛けのようにベッドから飛び退き、まるで強敵と対峙するかのような警戒心を露わにした。

「一体何なの? 黙ってないで何か言ったらどう?」

藤原時夜は淡々とした視線を彼女に向け、ふんと冷たく鼻を鳴らすだけで答えようとはしない。

彼はそのまま布団をめくり上げ、堂々とそこに横たわった。

高橋玲はそこでようやく、先ほどの曇子の言葉を思い出した。

は? まさか本当に彼をこのベッドに寝かせるつもりなの?

この布団は曇子が客人のためにわざわざ用意したもので、カバーには愛らしいクマのイラストがプリントされている。陽の光をたっぷりと浴びて、ふかふかで心地よい。...

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