第12章 ルビー

デザイン案が固まった以上、次は現物を仕上げる段階だ。杏璃は宝飾店を回って、使えそうな素材がないか見てみるつもりだった。

その考えを福島教授に伝えると、教授は笑って首を振った。

「切り替えが早いのは嬉しいけど、ちゃんと休めよ。ここ一週間、まともに寝てないだろ?」

「そのクマ、パンダみたいになってるぞ」

肩をぽんと叩いて、冗談めかして言う。

「今日は帰って寝なさい。明日、西川結人に付き添わせる。市場の空気も、改めて掴んでこい」

杏璃も、たしかにそうだと思った。

一晩休むと、翌朝早く、西川結人が自ら車を出して迎えに来た。

二人で向かったのはジュエリー&アンティークモール。市内最大の...

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