第141章 もう二度とあなたを好きにならない

奈央は彼の視線に気づくと、文哉が自分のぬいぐるみを奪いに来たのだと勘違いし、ウサギをぎゅっと胸に抱きしめた。

「これは、きれいなおばさんがくれたぬいぐるみだから、あげないよ。どうしても欲しいなら、ほかのをあげる」

「きれいなおばさん?」

文哉は首をかしげたが、すぐに杏璃の顔が浮かんだ。

「それって……俺のママのこと? このウサギ、ママが買ってくれたの?」

奈央は、何か言い間違えたのかもしれないと思ったのか、唇をきゅっと結んで黙り込む。

その態度が、文哉の癇に障った。

火がついたみたいに顔を赤くして、奈央の腕の中へ手を伸ばす。

「それ、俺のママだろ! なんでお前に買うんだよ!」...

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