第170章 熊元友里絵がヘンリー邸を追い出される

「熊元友里絵って、ほんと腹黒い。詐欺師じゃん! もう推すのやめた。二度と顔も見たくない」

大スクリーンに映し出された資料を目にした瞬間、熊元友里絵の全身の血が凍りついた。さっと顔色が抜け、唇まで白い。

大原晴樹は悟った。さっき西川結人が手にしていたUSBは、ただの囮だったのだと。苛立ちが目の奥をかすめ、冷えた視線を杏璃へ向ける。

「……ここまでやるつもりか」

「心配してるの?」杏璃は鼻で笑った。「言ったでしょ。あの女が奪いたいなら、奪えばいい。あなたでも文哉でも、くれてやる。でも――私の才能と、私の実績と、私が積み上げたものだけは、踏みにじらせない」

「お前がこんなことをして、どん...

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