第26章 注目の的

西川結人は杏璃を連れて展示ホールへ足を踏み入れた。中は想像以上に広く、複数のブランド会社によっていくつもの区画に分けられている。

デザイナーはそれぞれ、自分のエリアで作品を展示する仕組みだ。

照明もよく計算されていて、目に刺さらないのに、並べられたドレスやジュエリーの輝きだけを最大限に引き立てる。

もちろん、商人の令嬢たちが獲物を探すように歩き回っていて、気に入ったものがあればその場で買ってしまうことだってある。

「まずは、うちのアトリエの展示エリア見ていく?」

西川結人が横顔で尋ねると、杏璃はこくりと頷いた。

けれど歩き出した瞬間、彼女の視線が不意に遠くの展示スタンドへ吸い寄せ...

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