第35章 社長の奥様が代わるそうです

「私と大原晴樹の離婚協議は、まだ手続きが全部終わってない。今の私は法的に見ても“大原の奥様”よ。たとえこの先離婚したとしても、大原晴樹があなたを迎え入れるなんて、一度だって口にしたことはない」

「誰があなたに、使用人の給料で私の価値を量る資格を与えたの?」

熊元友里絵は眉をきゅっと寄せ、いかにも傷ついた顔をつくった。

「杏璃、そんなふうに考えないで。私はただ、文哉がかわいそうで……。あなたがそばにいてくれたら、あの子も嬉しいと思ったから、そう言っただけ」

文哉も続ける。

「ママ、友里絵おばさんはぼくのために言ってくれてるんだよ。友里絵おばさんのこと、怒らないで」

「ママ、ぼく、マ...

ログインして続きを読む