第51章 ママは泰介おじさんに笑う

電話を切ると、杏璃は高橋さんにひとこと用件を伝え、そのまま文哉を迎えに向かった。

三十分ほどして、二人はプールに着く。

文哉はどうやら常連らしく、プールサイドに降りた途端、子どもたちがわらわらと集まってきた。

「文哉、前に連れてきてくれた綺麗なおばさん、今日は来てないの? ぼく、泳ぎ教えてもらいたかったのに!」

「友里絵おばさんが来ても、最初に教えるのはぼくだよ。みんな、友里絵おばさん取らないでよね」

文哉はぷくっと頬をふくらませ、どこか寂しそうに言う。

「今日は友里絵おばさん、用事で来られないんだ。ママが連れてきてくれた」

「え、じゃあ文哉のママ、泳げるの?」

「たぶん泳げ...

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