第59章 自ら彼女に食事を届ける

米山は杏璃の腕をぐいっと引っぱり、期待に目を輝かせた。

「杏璃さん、マッサージ行きません? ここの先生、海外から呼んでるらしくて。1回で6桁するんですって」

杏璃は「せっかく来たんだし」と思った。大原晴樹に気を遣って節約する理由もない。

それで米山と一緒にマッサージルームへ向かった。

入ってすぐ、廊下に大原グループのデザイナーたちが数人、口元を押さえてくすくす笑っているのが目に入った。

中に入りたそうなのに、なぜか足がすくんでいる。

「何してるの? 入らないの?」

米山は、その中のひとりに声をかけた。最近一緒に動くことが多く、顔なじみになっていた相手だ。

杉原美月がにやりと笑...

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