第62章 必ずもう約束を破らない

熊元友里絵はにこやかにうなずき、さっそく手取り足取り教えはじめた。

二人はすっかり打ち解けていて、杏璃は――文哉にはもう自分はいらないのだろう、とふと思う。なら、と背を向けて戻ろうとした。

振り向いた瞬間、正面から歩いてきた大原晴樹と目が合った。

挨拶する気にもなれず、杏璃は俯いたまま、そのまま通り過ぎようとする。

「文哉と一緒にいないのか?」

「今、楽しそうだったから」杏璃の声には感情が乗らない。「だったら、あなたたちと遊ばせればいいでしょ」

大原晴樹は短く「……ああ」と応じ、買ってきたドリンクを手にプールのほうへ向かった。

杏璃は横目で追う。

こうして見ると――あの三人の...

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