第84章 彼女と小池慶人をくっつける

杏璃が詳しく聞き返す間もなく、西川結人は電話を切った。ほどなくして、メッセージで住所が送られてくる。

岩崎爺さんは、杏璃に仕事があると察すると、軽く手を振ってみせた。

「行ってこい。こっちは気にするな」

杏璃は指定された住所を頼りにレストランへ向かい、個室の扉を押し開けた。すると、そこには西川結人と、白髪の老人が向かい合って何か話しているところだった。

杏璃の姿を見つけた西川結人が、慌てて立ち上がって駆け寄る。

「小池爺さん、ご紹介します。僕が推薦した人です。岩崎デザイナーです」

そう言ってから、杏璃へ視線を向けた。

「こちらが小池爺さん。うちの業界でも指折りの方だよ」

杏璃...

ログインして続きを読む