チャプター 82

リーガル・シティ・ファッションウィークのショー会場は熱気に包まれ、カメラのフラッシュが絶え間なく瞬いていた。

パトリシアはVIP席の最前列に腰を下ろし、周囲のデザイナーたちと優雅に言葉を交わしていたが、視線は何度も入口へと走った。

チャールズにメッセージを送ってはいた。だが、既読の表示はつかないままだった。

そしてショーは、あの見慣れた姿が現れないまま終わってしまった。

腑に落ちない気持ちのまま、パトリシアはスマートフォンを取り出してチャールズに電話をかけようとした。だが、いつの間にか隣に現れていたカルヴィンが、彼女の手元をそっと押さえた。

「アンダーソンさんは急用が入ったのかもしれ...

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