第百章

私と悟は顔を見合わせ、頷いた。

室内にはすでに三組の客がいた。どれも男女のペアで、私たちより年上の者もいれば、年下の者もいる。

だが、その視線には一様に警戒と敵意が混じっていた。

利益を前にして、誰もが腹の探り合いをしているのは明らかだ。

全員の顔を知っているわけではないが、大半は噂に聞いたことのある顔ぶれだった。

間違いなく言えるのは、ここにいるのは皆、権力者か大富豪の類だということだ。

そして上座に腰を下ろしている老紳士こそが、白旗正実その人だった。写真で見るよりもずっと温和な雰囲気を漂わせている。

彼の傍らには、まだあどけなさの残る少女が座り、ぱちぱちと瞬きをしながら入っ...

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