第43話

「不倫だと?」

和也の厚顔無恥っぷりには、またしても驚かされた。

逆ギレして責任を押し付けるスキルだけは日増しに上達しているようだ。不倫だなんて、先にあの愛人の妹ちゃんとデキていたのはどこの誰だというのか。

だが、ここまで来て何を言っても無意味だ。

彼がどう思おうと勝手だし、私には関係ない。

踵を返して立ち去ろうとしたが、行く手を阻まれた。彼は私の手首をきつく掴み、値踏みするような視線を向けてくる。

「一緒に来い」

どこにそんな力があったのか、彼は私が持っていた薔薇の花束をひったくり、地面に叩きつけた。

「こんなゴミが欲しいなら、百個でも千個でも買ってやる」

私は目を細め、...

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