第90章

翌朝。

まだ夢の中にいた私は、外から聞こえてくる騒々しい音で目を覚ました。

「誰よ、もう……。朝っぱらから、寝かせてくれないの」

寝ぼけ眼をこすりながら、腫れぼったい目でベッドから這い出した。

窓から外を覗き込んだ瞬間、残っていた眠気が一気に吹き飛んだ。

外には大勢の人だかりができていて、彼らは一斉に私の部屋の窓へカメラを向け、シャッターを切り続けている。

『最悪!』

私は悪態をつき、慌ててカーテンを閉め切った。

部屋に戻ってスマホを確認すると、画面には恐ろしいほどの着信履歴が残っていた。

武市克好からのものや、和也からのものまである。

それらをいちいち確認する余裕などな...

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