第96章

和也の姿を見た途端、両親は揃って顔を曇らせた。

そもそも二人は最初から私たちの結婚に反対していたのだ。私がこんな怪我を負わされた今、和也に向ける視線が冷ややかになるのも当然だった。

この数年、両親の前では和也を庇っていい妻を演じてきたけれど、言葉だけで誤魔化しきれないこともある。

たとえば、彼は今まで一度も私の実家へ送ってくれたことがないし、お正月の挨拶に顔を出したことすらない。

それどころか、表面的な付き合いすら嫌がり、手土産一つ用意したことがなかった。

私はその惨めさを隠すため、毎回「和也からの贈り物」と偽って両親に品物を渡していた。

両親は何も言わなかったが、心の中ではすべ...

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