第7章

 司は息を呑んだ。

 彼は私を放し、半歩ぶん後ろへ下がる。

「――あの夜、パーティーの外で」司がぼそりと言った。

「お前、俺にミントの缶を渡しただろ。『もし姉ちゃんがまだ生きてたら、こんなふうに自分をボロボロにしてるお前を見たら、心が壊れる』って」

「……あの日は、姉ちゃんが自殺した日の命日だった。誰も覚えてなかった。親父も、麗奈も。覚えてたのは、お前だけだった」

 司は再び距離を詰め、私の目の前でどさりと膝をついた。

「お前が俺のことどうでもいいなら、あんな目で俺を見たりしない。ミントだってくれない。あとで俺に突っかかってきたのは、麗奈のことで腹を立ててたからだろ? お前は俺を...

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