第52章

彼の顔色が少し悪くなった。

「誰がやった?」

林田澄子は可笑しそうに彼を見た。

「私に聞くの?どうして、私がやったと思ってるの?」

山崎川は何も言わなかった。彼はバカじゃない。林田澄子がこんなことをするはずがないと当然分かっていた。

彼が欲しがっても、林田澄子はまだ与えない。ましてや食べ物を与えて、二人の関係を強制するなんてあり得ない。

林田澄子は尋ねた。

「誰かわかった?」

山崎川は突然聞いた。

「俺の顔、どうなってる?」

さっきは冷たく感じただけだったが、今は痛みを感じ始めていた。

林田澄子は笑いそうになった。

山崎川は今、全身びしょ濡れで、髪も濡れそぼち、先ほど...

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