第5章

ダンテ視点

「一体なんだってんだ?」

 俺はビアンカを乱暴に押しのけ、執事の手から封筒をひったくった。

「ダンテ? どうしたの?」ビアンカはシーツを体に巻き付け、その声には恐怖が滲んでいた。

 俺は彼女を見ようともしなかった。震える指で封筒を破り開ける。

 最初の一枚は、まるで銃弾のように俺を撃ち抜いた――病院の内部監査報告書だ。

「ミア・ドルッチ・ファルコーネ。過去、重篤な疾患にかかった証拠は一切なし。

『危篤』『生命の危機』に関する記述、および骨髄関連の治療指示はすべて捏造されたものである」

 一瞬、呼吸の仕方を忘れた。

「ありえない……」冷たい文字列を凝視しながら、俺...

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