第217章

エジリン夫人はクイーン・ホテルの客室に滞在しており、私は難なく彼女と面会することができた。

 私がドアをノックした時、彼女は少しも驚いた様子を見せなかった。まるで私がここへ来ることをずっと前から予期していたかのように、その穏やかな表情の奥には、あらかじめ用意された答えが潜んでいるようだった。

「入りなさい、お嬢さん。何か飲む? 蜂蜜水でいいかしら」

「はい、ありがとうございます」

 私たちは向かい合って座った。エジリン夫人が先に口を開き、穏やかな口調で問いかけた。

「『ヤニマの錬金術ノート』のことは知っているわね?」

 またその本だわ!

「母方の祖父の家系に、かつて偉大な大錬金...

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