第195章 長く危険な夜

上村サラ POV

車が市街地を離れると、あらゆる喧騒と混乱が彼方へと消え去った。夜闇の中、フロントガラスの先には、底知れぬ闇を湛えた樹海だけが広がっている。

私たちは山小屋から離れた場所に車を停め、徒歩で密かに接近することにした。

枯葉を踏みしめるたび、カサカサという乾いた音が響く。私とローリーは銃を手に進んだ。彼は私の1メートル先を行き、いつ襲撃があっても即座に私を庇えるよう、張り詰めた警戒態勢を維持している。

遠くの山林で、乾いた銃声が数発轟き、また静寂が戻った。私とローリーは同時に足を止め、視線を交わすと、歩く速度を早めた。心臓が早鐘を打つ。重く、荒くなった自分の呼吸音が、静け...

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