第235章 危険な使者

『坂本彰の視点』

ロサンゼルス、USA。

俺はダニエル・ロドリーゲスに拉致され、あのボルボに押し込まれた。ヤツは俺の持っていた手錠で俺の腕を拘束すると、鍵を自分のポケットに放り込んだ。

車が走り出し、ほどなくして鯨湾に到着した。サラと春が暮らしているマンションだ。

ダニエルが慣れた手つきでエントランスの暗証番号を入力するのを見て、俺は驚きのあまり目を見張った。ピッキングか何か、もっと強引な手段で押し入るものとばかり思っていたからだ。

「どうしてここの暗証番号を知っている?」

ダニエルは不敵な笑みを浮かべた。

「一度来たことがあるんだよ。彼女と一晩を共にしてね。あのバカな女、俺が...

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