第291章 ついに首都に入った

上村サラ視点

MSFの入国予定車両はスケジュールの遅れを見せていた。そもそもスーダンにおいて、確実で信頼に足る時刻表など存在しない。何一つとして決められた法則通りに動くことはなく、むしろ、法則そのものが皆無なのだ。

飛行機もなければ、列車もない。都市間を結ぶ長距離バスのシステムでさえ機能不全に陥っている。だからこそ、時間という概念に縛られるものはすべて、己のスケジュールを喪失してしまう。

ニャラの病院でさらに二日間働き、ようやく院長のハッサンから、明日首都ハルツームへ出発できるとの知らせを受けた。そこでエジプト側のMSFからの次なる指示を待つことになるという。

夕暮れ時、私は医局で荷...

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