第294章 勇敢に火線へ突入する

【上村サラ】

病院の門の外は、すでに完全な闇に包まれていた。院内の照明も無に等しい。

私とハッサン先生は暗闇の中に立ち尽くし、無言のままだった。

やがて、私はかすれた声で口を開いた。

「拳銃と、小型のクーラーボックスが必要なの。できれば、氷も少し入れてほしい」

そう言い残すと、私は裏手にある宿舎の部屋へ駆け戻り、素早く暗色の服に着替えた。部屋を出る際、ドアの裏にステファノの黒いベースボールキャップが掛かっているのが目に入り、それをひったくるように取って自分の頭に深く被った。

病院のロビーに戻ると、遠くにハッサン先生が立っていた。その手には白いクーラーボックスが握られている。

私...

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