第309章 我が王国、私は帰ってきた

【藤原春視点】

この日は目が回るほど忙しかった。

本音を言えば、ずっと家にいてサラのそばに寄り添っていたかったが、どうしても自らの手で片付けなければならない用事があった。

まずは病院へ赴き、父を見舞った。病床に横たわる父は顔の筋肉をほとんど動かすことができず、かろうじて言葉を発せる程度だった。

たった二ヶ月余り家を空けただけなのに、随分と老け込んだように見える。

父は枯れ枝のような手で俺の手を握りしめ、必死に声を振り絞った。俺は身を屈め、その口元に耳を寄せて、ようやくその言葉を聞き取った。

「我が息子よ、よくぞ生きて帰ってきてくれた」

俺は静かに頷く。

「無事に帰ってきたよ、...

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