第58章

サラ POV

出勤初日、ガルシアさんは南米人特有の情熱を持って、病院内のほぼすべての部屋を案内してくれた。遺体安置所まで含めて。

正直言って、外見は普通で規模も大きくなく、格付けも高くないこの病院に、こんなに先進的な設備が揃っているのを見て、かなり驚いた。ここには最新の手術室と充実した検査ラボがある。様々な検査機器が完備されていて、しかもすべて最新モデルだ。こんな小さな病院なのに、MRIまで一式備わっている。

どうやら、藤原家はこの病院に本当に多額の資金を投入したようだ。その投資がどんな目的であれ、これは間違いなく真の慈善事業だった。

しかし、先進的な環境とは対照的に、病院には相応数...

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