第131章:ベンジャミンは人前で私といちゃつく

ライラ視点

私はベンジャミンの瞳に吸い込まれていた。それはまるで『オズの魔法使い』の世界からそのまま抜け出してきたような、内側から光を放つ魅惑的なエメラルドの瞳だった。彼もまた、同じような熱量で私を見つめ返してくる。その視線は微動だにしない。周囲の景色が色あせ、説明することも断ち切ることもできない奇妙な引力で、私たち二人だけが結びつけられているようだった。

やっとの思いで現実に引き戻され、視線を外したとき、恥ずかしさで頬が火照るのを感じた。そして気づいた――観客がいたのだ。イーサンは、胃が縮み上がるほど露骨な失望の色を浮かべて私を見ていた。さらに驚いたことに、ヘンリーとジョサイアまで会話を...

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