第138章:リラに真実を伝えたい

イーサン視点

オフィスの全面ガラス張りの窓から朝の光が差し込み、磨き上げられたマホガニーのデスクに長い影を落としていた。俺は革張りの椅子に深く背を預け、顎の下で指を組みながら、昨夜の出来事を脳内で反芻する。ライラの記憶――拘束され、懇願し、とてつもなく美しかったあの姿――を思い出すだけで、今でも体中に熱が駆け巡る。

「で?」

レオの声が俺の思考を断ち切った。彼は向かいの椅子にだらしなく座り、デスクの角に足首を交差させて乗せている。傷がつくからやめろと何度注意しても聞く耳を持たない。

「どうだったんだよ?」

俺は自然とこみ上げる笑みを抑えきれず、口の端を歪めた。「何がだ?」

「しらば...

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