第171話新人女性社長は超セクシーだった

ライラ視点

私はそびえ立つガラス張りのビルの前に立ち、首が痛くなるほど反らせて、その輝くファサードを見上げた。

『これが本当に私のものなの?』

その考えはあまりに非現実的で、思わず笑い出してしまいそうだった。ほんの数ヶ月前まで、私は「エクリプス」で踊り、チップで食いつなぎ、ブルックリンの狭いアパートの家賃を払うのに必死だったのだ。それが今、ダニエルによれば「一部は私のもの」だという、企業用高層ビルの前に立っている。

「ブラボー・ウェディング・プランニング・コーポレーション」私は独り言のように呟き、その言葉の響きを舌の上で転がして確かめた。「私が、新しいCEO……」

その皮肉さに、笑わ...

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