第181話私の家に押し入って命令を出せると思ってるのか?

ライラ視点

レオが私の横に現れた。いつもの冷静な表情の裏で、今にも噴き出しそうな笑いを必死にこらえているのが分かる。「あの備品室ですが」彼はプロとしての威厳を保とうと声を張りつめた。「実はホテル内で最も頻繁に使われる場所なんです。つまり、だいたい一分おきくらいに、スタッフが備品を取りに入ってくるわけでして……」

その事実は、まるで頭から氷水を浴びせられたような衝撃だった。あの人たち全員――意味ありげな笑みを浮かべていた女性給仕たち、目を合わせようとしなかったベルボーイ、タオルの陰でクスクス笑っていたバーテンダーたち――彼らは皆、私がイーサンの名前を叫び、「もっと激しく抱いて」と懇願する声を...

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