第63章:処罰の時が来た

ライラ視点

彼の眼差しは優しく、ありのままで――駆け引きも、裏表もなかった――ただ、息を呑むほど純粋な誠実さだけがそこにあった。

私はその視線を受け止め、一瞬、彼の瞳の温もりと、そこに宿る確信に心を奪われた。二人の間に流れる時間が引き伸ばされ、その一瞬が永遠のように感じられる。これほど無防備な愛情を向けられたのは、いつ以来だろうか。

何か答えようと口を開いたものの、何を言うべきかは自分でもわからなかった。だが、言葉が形になる前に信号が青に変わり、背後で鳴らされたクラクションが魔法を解いた。

ルーカスは意識を道路に戻し、車を発進させる。朝日が彼の横顔を鮮やかに縁取っていた。しかし、私たち...

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