第65話母の死の秘密

ライラ視点

「お前は俺のものだ」

彼は私の上から覆いかぶさるようにして低く唸り、その体重を両腕で支えていた。素肌と素肌が完全に密着し、彼の硬く昂ぶった楔が、私の秘所の入り口に押し付けられている。

「言え。口に出して言えば、欲しいものをくれてやる」

眼前に広がる彼の姿は、直視できないほど圧倒的だった。オリーブ色の肌は汗で薄く艶めき、鍛え抜かれた胸板と腹筋は、制御された呼吸のたびに脈打つように動いている。長年にわたって培われた権力と自制心が、その荘厳な肉体の隅々にまで刻み込まれているようだった。

「私は……あなたのもの」

理になどとっくに吹き飛んでいた私は、喘ぐように答えた。私の手は彼...

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